淡路島は世界の中心だった?ガイアの法則と国生み神話、オアスペの啓示
ガイアの法則というものをご存知でしょうか?
ガイアの法則とは、日本の作家・千賀一生氏によって提唱された、文明の興亡に関する独自理論です。
生命に寿命があるように、人間の集合体としての文明にもバイオリズムと寿命が存在するという考え方です。
ガイアの法則では、地球上の文明は、約1611年周期で栄枯盛衰を繰り返すとされ、西洋文化は西に、東洋文化は東に22.5度ずつ移動すると考えられています。
そしてこのガイアの法則によると、1995年の阪神淡路大震災をきっかけに、東経135度にある淡路島が東洋文化の中心になっている、とされているわけです。
目次
淡路島と国生み神話
『古事記』の中には、伊邪那岐命(イザナギノミコト)と伊邪那美命(イザナミ)が最初の島として淡路島を作ったという「国生み神話」があります。
以下、「国生み神話」の要約です。
天と地の始まり
天地がまだ混沌としていた頃、高天原に三柱の神々が生まれました。
天之御中主神、高御産巣日神、神産巣日神です。三柱の神々は相談し、次々に神々を生み出して、高天原を統治しました。
伊邪那岐と伊邪那美の登場
その後、高天原の神々は、葦が生い茂る海原に漂う国土を完成させるために、伊邪那岐命と伊邪那美命の二柱の神を遣わしました。
二神は天之瓊矛(あめのぬぼこ)という長い矛を持ち、海原をかき混ぜました。
矛の先から滴り落ちた潮が固まって、淤能碁呂島(おのごろじま)という島ができました。
大八島国を生む
二神は淤能碁呂島に天の御柱を立て、夫婦神となって、次々と島々を生み出しました。
淡路島、四国、隠岐島、九州、壱岐島、対馬、佐渡島、そして大倭豊秋津島(おおやまととよあきづしま:本州)の八つの島が生まれました。
これらの島々を大八島国と呼びます。
神々を生む
大八島国が完成した後、伊邪那岐命と伊邪那美命は、木神、山神、海神、風神、火神など、様々な神々を生み出しました。
こうして、日本の国土と神々が誕生しました。
火神迦具土の死と黄泉比良坂
しかし、火神迦具土(かぐつち)を生んだ際、伊邪那美命は火傷を負ってしまいます。
病床に伏した伊邪那美命は、遂に亡くなってしまいます。
悲しみに暮れた伊邪那岐命は、黄泉比良坂(よみのびらさか)を越えて、黄泉の国へ伊邪那美命を訪ねます。
伊邪那美命の帰還と追放
伊邪那美命の説得により、伊邪那岐命は黄泉の国から地上へ戻ることを承諾します。
しかし、別れ際に伊邪那美命が口にした禁忌を破ってしまった伊邪那岐命は、黄泉の国から追放されてしまいます。
再び国生み
地上に戻った伊邪那岐命は、穢れを祓い清めるために、筑紫の日向(ひなた)で禊(みそぎ)を行います。
その際、生まれたのが、天照大神(あまテラスおおみかみ)をはじめとする三柱の神々です。
天孫降臨
その後、天照大神は天孫瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を地上へ派遣し、葦原中国(あしはらのなかつくに)を平定させました。
瓊瓊杵尊は木花之開耶姫(こなのさくやひめ)と結婚し、その後裔である神武天皇が即位したことで、地上に人々の国が築かれました。
オアスペの啓示による日本中心説
『オアスペ』とは1882年にアメリカの歯科医ジョン・ニューブロー氏によって出版された著書です。
ニューブロー氏は『オアスペ』の執筆について、「突然降り注いだ空からの光が手に当たり、手が勝手に動き出した」と語っているそうです。
そのため『オアスペ』は天からの啓示が自動書記によって著された文書だと言われています。
『オアスペ』は六巻構成になっており、各巻の内容は以下のようになっています。
第一巻:宇宙の創造と神々の物語
- 宇宙の起源と創造主である「ヤーウェイ」の誕生
- 神々が住む霊界「エーテリア」と物質界「ミドルワールド」の創造
- 天使や霊の存在、そして魂の不死
- 人間の祖先である「ミロク」と「ミロクノヨリ」の物語
第二巻:人類の誕生と歴史
- 地球上の生命の誕生と人類の進化
- 古代文明の興亡と預言者たちの登場
- ノアの方舟、バベルの塔、モーゼの十戒など、聖書の物語の独自解釈
- 日本の神話や伝承についても言及
第三巻:イエス・キリストと初期キリスト教
- イエス・キリストの誕生と生涯
- キリスト教の教えと初期キリスト教の伝播
- キリスト教の歪曲と真のキリスト教の精神
第四巻:未来の預言と人類の救済
- 20世紀から21世紀にかけて起こるであろう出来事
- 地球温暖化や核戦争などの危機
- ミロクの世の到来と人類の救済
第五巻:霊界と死後の世界
- 死後の世界である霊界の構造と仕組み
- 魂の輪廻転生とカルマの法則
- 霊界における修行と成長
第六巻:オアスペの教えと実践
- オアスペに記された倫理観や道徳観
- 霊的な成長のための具体的な実践方法
- 理想社会の実現に向けた提言
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注目すべきは、第二巻で日本の神話や伝承にも言及されている点です。
この物語の中で神々は、傍若無人に振る舞うようになった人類に罰を下すため、大洪水を起こして文明の中心地であった「パン大陸」を沈めようと考えます。
そして神々は、選ばれた一部の人間に方舟を作るように命じ、彼らが完成した方舟に乗ったことを見届けると大洪水を起こしました。
人類のほとんどはパン大陸と一緒に沈みましたが、方舟とパン大陸の一部は沈没をまぬがれました。
その沈没を免れた島が「ザパン=ジャパン(日本)」だというわけです。
そして洪水がおさまったあとにザパンに上陸した人々が縄文人であり、彼らによって築かれたのが縄文文化だと言われています。
オアスペと国生み神話から見る淡路島
オアスペによると日本はかつて文化の中心であったパン大陸の生き残りであり、国生み神話によると、その日本で最初に生まれたのが淡路島である、ということになります。
それに加えて、最初にご紹介したガイアの法則にのっとると、次の文明の中心地となる東経135度がピッタリ淡路島となるわけなので、オカルト好きからすると淡路島に何かしら惹かれるものを感じるのは無理のないことだと思います。
まとめ
ただ実際のところ、ガイアの法則にも「古事記」にも「オアスペ」にも、科学的な裏付けがあるわけではないようです。
また見方によっては、こじつけだなと感じるところも少なくありません。
とはいえ淡路島は魅力的な場所なのは間違いありませんので、本当に次の世界の中心地だったらいいな、と個人的には思っています。